『グレープフルーツにご用心』
ビタミンCを豊富に含んだグレープフルーツは、疲れた時の疲労回復にもってこいの食べ物ですよね。体内で吸収されにくい鉄分の吸収を助けるクエン酸(果実の酸味)も含んでおり、普段の生活シーンにおいて活躍する食べ物の1つです。
ただ、グレープフルーツはお薬の吸収に影響を与えることが多く、お薬を服用されている方は用心が必要です。血圧を下げるお薬の一つであるカルシウム拮抗薬とグレープフルーツの関係がその代表例です。
これは、グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類が、くすりを代謝する酵素の働きを抑えるため、カルシウム拮抗薬と同時に服用すると、薬が効きすぎて血圧が異常に下がってしまう危険性があります。
このように、日常生活において、私たちの身体にたくさんの良い働きをしてくれるグループフルーツなどの食品(健康食品)には飲み合わせが悪いものがあり、そのリスクを知らずにお薬を服用してしまうと、逆に健康を害する場合があります。お薬を服用している際には注意が必要です。
参考資料
・くすりの適正使用協議会サイト
・内田信也 山田静雄:ぶんせき(9)454-459 2007「食品・サプリメントと医薬品との相互作用」